みなさん、おつカラーズ! 四代目会長のるさてぃーなです。
僕は日常系作品をアニメ漫画問わず、すこぶる愛してやまないのでコラムを作りました。
2018/4/16 |
公開 |
4/24 | 6.1追加 |
4/30 | 6.1更新、6.2追加 |
5/6 | 6.1更新 |
5/13 | 7.1追加 |
6/17 | 6.1更新 |
7/8 | 6.1更新 |
10/10 | 6.1更新、7.1更新 |
11/10 | 8.1追加、諸々修正。ひとまずコラム完成。 |
2019/1/24 | 6.1更新 |
3/12 | 6.1更新、諸々修正 |
3/30 | 諸々修正 |
5/2 |
3.4、5.3追加 |
10/27 |
6.1更新、6.2更新、諸々修正 |
12/11 |
6.1更新 |
2020/2/1 |
6.1更新 |
3/31 |
6.1更新 |
4/11 |
6.1更新 |
4/23 |
6.2更新、7.1更新 |
4/24 |
1.4追加、9.1追加、諸々修正 |
4/25 |
5.4追加、9.2追加 |
4/26 |
6.1更新 |
5/5 |
少し追加 |
5/7 |
10.1追加 |
6/27 |
本日発売の雑誌『月刊コミック電撃大王 2020年8月号』にて、 |
6/28 |
6.1更新 |
7/12 |
6.1更新 |
12/17 |
6.1更新 |
2021/1/1 |
6.1更新 |
1/7 |
6.1更新 |
2/2 |
6.1更新 |
2/11 |
11.1追加、11.2追加 |
2/12 |
7.1更新 |
2/13 |
11.3追加、11.4追加 |
3/15 |
7.1更新 |
3/25 |
6.1更新 12.1追加、12.2追加 書いている人卒業につき当コラム完結。 |
2023/2/28 |
きららファンタジアサービス終了 |
そもそも、日常系とは何か? どのような特徴のある作品か? 例えばどんなアニメがあるか? といったことをはじめに紹介する。
インターネットで「日常系」について調べると以下のような定義が出てくる。
これからもわかるように、日常系は可愛い女の子のかわいらしい日常を描いた作品群の全般を指す言葉である。
そして、その需要が高まったのは長いオタクの歴史においても比較的最近である。
少し具体的に日常系について考えてみよう。
・ラノベ作品などにありがちな専門的な設定が少ないため、気軽に観られる。(例 『私に天使が舞い降りた!』『ゆるゆり』)
これはごく普通な日常を描くため、特殊な世界観が無いということである。
内容についても、あるあるネタを始めとするコメディー要素により、私たちの身近に感じやすいところが多い。
・多くの場合、1話完結であるためオチがわかりやすい。また、順番に観ないと話が通じにくいといったことが起こりにくい。(例 『のんのんびより』『ゆゆ式』)
これは書いてある通りである。オリジナルアニメやラノベ原作作品を始めとする多くのアニメのように、ストーリーがしっかりした作品では、1話を観れば次は2話と観る順番が決まっている。いきなり8話を観ても全く話が伝わらないのである。その上、不意にその作品を見返したくなったりしたときなどは、頭から終わりまで見返さないとストーリー上しっくりこないことが十分起こりうる。
一方、日常系作品ではあまりこう言ったことは起こりにくい。新キャラが知らない間に追加されるなどの要素はあるだろうが、ストーリー上は大して問題にならないだろう。また、日常系作品でお気に入りの話があれば、いつでも戻ってきてその話を見返すことができることは強みの一つであろう。少しの隙間時間に見返して癒しを補充すると勉強とか色々頑張れるのでおススメ。
ここで少し変わった例として、アニメ版『ひだまりスケッチ』を挙げよう。この作品は観ればわかると思うが、時間が離散的であり、第一話では1月の話、第二話で8月、第三話で6月の話、といった風に主人公ゆのの学校生活の様々なシーンがとびとびに描かれている。
ここまでの説明ではいわゆるサザエさん時空(※)に勘違いしそうであるが、この『ひだまりスケッチ』という作品は面白いことに、しっかり時間は流れており、主人公もちゃんと進級をしたり、後輩ができたりといったことが起こる。この『ひだまりスケッチ』名作なので是非観ることを勧める。
※サザエさん時空とは、登場人物が何年たっても年を取らない世界である。登場人物の年齢や学年は変わらずに、冬から春になったり、エイプリルフールの話をしたりということが平気で起こる時空である。
・ストーリーが似通っている(?)。(例 『きんいろモザイク』と『となりの吸血鬼さん』)
前述の通り、日常系作品は日常の一コマを描くことをコンセプトに作られる。加えて、登場人物は女子中学生や女子高校生であることが多い。このことからストーリーが似てくる傾向があることは容易に想像できる。
具体的に言えば、水着回やお風呂回、お泊り回や勉強会、文化祭やクリスマスなどの年中行事などなどは様々な作品で身に覚えがあるシーンではないだろうか。僕はどれも大好物なので、似ているから悪いとは思わない、むしろ作品による味の違いが生まれるのが良い。
こちらが好きな日常系作品を勧める分には良いが、実際何から手を付ければ良いのかはわかりにくいと思う。そこで、日常系作品を選ぶ際に考えてみても良いかもしれないことの一例を示す。
・絵が自分好みである(女の子が可愛い)
もし内容が単調なものであったとしても、楽しんでみられることが多い。
アニメ作品では声優で決めるのも良いと思う。
・世間的に話題になっている
例えば、『けいおん!』や『ご注文はうさぎですか?』、最近では『ゆるキャン△』など。
世間的に流行るということは、ストーリーが工夫されていたり、作画が良かったり、声優の演技が良かったり、コンテンツが充実していたりなど、流行るに値する原因が存在するはずである。
・原作者が女性である
女性作者の方がギャグやストーリーが面白いという意見をネット上で見たことがあるが、経験上割と同意できる。まぁ、気のせいだろうが。
例えば、『ゆるゆり』『きんいろモザイク』『うらら迷路帖』『まちカドまぞく』などは原作者が女性であると言われている。
もしかしたら、女性であるが故、男性が喜びそうな要素(媚び)を強引にねじ込むといったことが無く、清く自然体に近い美少女キャラクターが描かれるからなのかもしれない。
・音楽要素が充実した作品
日常系をアニソンという側面で観てみるのも良いかもしれない。どちらかといえば本格的な歌というよりは、キャラソン感の方が強いのだが。
例えば『Aチャンネル』を挙げる。このアニメ作品は、毎回異なる挿入歌を入れるということを行っている。他の日常系作品ではあまり見られない演出である。あとOPも良かった。アニメやってたのが2011年ってのは少し驚き。
また、『三ツ星カラーズ』を例に挙げよう。この作品は「主題歌も物語の一部」ということもあり、曲がなかなか良い。歌詞が世界観と合うようによく考えられている上、メロディーもとっても良い(語彙力)。ほんと是非見て欲しい。
他にも『ひだまりスケッチ』や『ご注文はうさぎですか?』など大きなコンテンツとなった作品はキャラソンも充実しているので、抑えても良いかもしれない。
日常系作品に関わることで何を得られることができるのかをまとめる。
・癒しが得られる
この世の中には思い通りにいかないことや理不尽なことが溢れている。人は知らず知らずのうちに辛いことが積み重なり、どんよりブルーな気持ちに陥ってしまう。WHOの健康の定義には単に病気でないことに加え、精神的・社会的にも健康でなくてはならないと定められている。心の不健康は見えないうちに身体的な健康をはじめとする様々なことに悪影響を及ぼすだろう。
では、心の健康を平穏に保つためには何が効果的か?
一つの解答はかわいいものに触れることである。これはうさぎやにゃんこなどを物理的に触れるということに限らず、かわいらしいアニメを脳死で眺めてうふふとなることも含んで良いのである(作成者調べ)。例えば、『私に天使が舞い降りた!』や『ひなろじ』を観よう。圧倒的なかわいさの前に些細なことはどうでもよくなる。
一方、優しい世界を味わうことで、かえって辛い現実とのギャップに苦しんでしまうという人がいるかもしれないが、それは考えすぎである。かわいいものを見てかわいいと思うことだけで心の健康は保たれる!
・希望が得られる
上と一緒。
・絶望が得られる
下の方の節『2.2 日常系における「難民」』に通ずることがあるが、日常系作品の1クールアニメや原作漫画は無限の可能性を秘めている中で、人が作り出す高々有限の存在である。何が言いたいかというといずれは終わりが来てしまう存在なのである。上記の効用のように、心の健康を保つ存在であった日常系作品が失われてしまうと、歯車を失った時計のようにおおもとが崩壊してしまう。この虚無感、喪失感を絶望といわずに何と呼ぼうか。
こうならないためにも、原作コミック・Blu-rayディスクを買って何度もリピートするのである。最終話を決して見ないという上級者の技もあるが、僕は最終話見る派である。結果こころイタイイタイなのだった。
他にも、日常系作品の摂取量を増やして悲しみを分散させるか、暁美ほむらさんのように同じ時を繰り返すことなどが有効である。
日常系は人類がこの世に生まれた時から存在するものであろうか? 残念ながら答えは恐らくノーである。
この章ではオタク文化の歴史の観点から日常系を読み解く。
「日常系作品はいつごろ登場したのであろうか?」
今日のように日常系などと呼ばれる作品が増える遥か前から、長谷川町子による『サザエさん』やさくらももこによる『ちびまる子ちゃん』のように淡々とした日常を描く作品は多かった。しかし、それらの作品が日常系と呼ばれることはない。
かつて2000年代以前のオタク文化と言えば、『新世紀エヴァンゲリオン』に代表されるセカイ系の作品群がメジャーであり、日常生活を描く日常系とは対照的な作品が多く受け入れられていた。
そんな中、1990年代後半、主に美少女ゲームの分野で作風や価値観の変化が見られるようになる。その変質を代表する作品は、1997年に発売された美少女ゲーム『To Heart』である。
もともと美少女ゲームといえば、作中の美少女キャラクターを攻略することによりその先のあるシーンを鑑賞するためのゲームであった。そこでの日常パートは、美少女と仲良くなるための過程で手段として描かれていたに過ぎなかった。
しかしこの『To Heart』では、美少女キャラクターとの日常のやりとりのシーンがゲームの楽しみとして受け入れられたのである。それ以降、『To Heart』のように美少女キャラクターとの日常会話などに主眼をおいた美少女ゲームが増えていき、今日の日常系作品の作風に繋がったのだと考えられている。
1999年には、あずまきよひこによる四コマ漫画作品『あずまんが大王』の連載が始まり、女子高校生のまったりとした学園生活を描いたこの作品が『空気系萌え四コマ』というジャンルの嚆矢となった。
アニメでの例も挙げておこう。ここでは1999年に放送された『Di Gi Charat』(デ・ジ・キャラット)を挙げる。この名を聞いたことのない人もいると思うが、ゲーマーズのポイントカードに描かれている猫耳の女の子といえばわかるだろう。
TBS系の深夜番組で放送されたこの番組であるが、デ・ジ・キャラット作品の世界観をショートアニメで表現をした結果、「萌え」要素をしっかり含んでいるが、スラップスティックな内容になっている。この作品を日常系と呼ぶか呼ばないかは意見が分かれるかもしれないが、日常系という言葉自体、曖昧であるため本人が日常系だと思えば日常系で良いと思う。では、『ヤマノススメ』はがっつり山登るけど日常系だろうか? 『がっこうぐらし!』はきらら作品だけど日常系だろうか? 皆さんはこれらをどう思うだろうか。(以下のコラムではこれらの作品やギャグ要素の強い作品も僕は日常系と判断している場合が多いのでご了承を。)
話はそれたがデ・ジ・キャラットシリーズはオタクの一般知識として習得しておいて損はないと思うし、面白い作品なので是非どうぞ。
さて、最近の日常系作品の変化についても考えてみようと思う。
まず、男性キャラクターの登場率が減ってきているように思える(特にきららアニメでは著しいか)。
これは、登場キャラクター達を萌えの対象として見るとき、男性キャラクターの存在が不都合である、チノちゃんの周りに変な虫が寄ってきてはならない、チノちゃんは清くあるべきだ、などという作品への向き合い方の変化が原因であろう。(例 かつては『みなみけ』や『日常』のように男性の出てくるものも一定数あった)
もちろん『ブレンド・S』や『あっちこっち』のように男性キャラクターが登場する作品も存在する。そのことがいけないなんて言うことは決してなく、あくまで増えてきたという体感であるし、実際これらの作品はかなり良かった。
加えて、『ゆるゆり』『桜Trick』などの百合も一定数存在してほしいものであるとも思う。日常系作品に恋愛要素は混入してはいけないと考えていた時期も自分にはあったが、バランスよく存在してくれると観ている方も飽きを感じにくいかもしれない。なにより尊い。
他には、時間が固定的な作品(いわゆるサザエさん時空)よりも、時間が経過していく作品が増えてきたようにも感じる。
例えば、『ゆるゆり』『三ツ星カラーズ』のように時間が流れない作品も変わらず顕在しているが、『けいおん!』『ご注文はうさぎですか?』など登場人物が成長し歳を取っていく作品が増えてきた。
このような作品は卒業などを通して、登場キャラクターが大人に近づく、作品が終わりに近づくのがはっきりわかりやすい。終わりが近づくと悲しくなるが、そう感じてしまうのは下で述べる難民の登場と関係がある。
一方、作品の終わり・区切りをつける上では都合が良いのかもしれない。
日常系漫画はあくまで雑誌上の連載なので最終話までは連載ができる場合が多い(例えばライトノベルにおいては、ストーリーの都合や作者の都合、大人の事情などで最終巻が出ずにいきなり打ち切られ、続編が出ないということもよくありえる)。ここでの人気のない作品が打ち切られてしまう際に、作中で一年が経過するタイミングで最終回、高校を卒業したら最終回といった区切りはつけやすい気もする。
「日常系難民」、あるいは単に「難民」という言葉は最近日常系アニメ界隈で頻繁に耳にする言葉かもしれない。
ニコニコ大百科では、「主に日常系アニメの最終話以降や、ゲーム・サイト等のメンテナンスにより居場所を失い、やり場のない思いに苛まれながら彷徨う者達」と説明をされている。
アニメは原則として最終回が来ないと話が完結しない。視聴者は最終回を観ることによって、「もっと続きが見たい」「二期は無いな」などと考えを巡らせる。
日常系アニメは、私たちの日常にシンクロして話が進むのだが、原作の都合上最終回できれいに話が完結しないことが多い。視聴者は最終回が終わると、今までシンクロしていた世界が急に動かなくなるため、喪失感に襲われる。
このような背景もあり、「日常に明確な終わりがあってはならない!」とアニメの放送終了を認めない人が発生し、これをこじらせてしまった人がここでの難民となる。
アニメによっては、1話のエンディングの時点で「【悲報】残り11話」といった視聴者の悲鳴が見られたり、「線路へぽっぴんジャンプ♪」とかいう人もいたりする。
個人的に『三ツ星カラーズ』『ひなろじ~from Luck & Logic~』あたりが放送終了時の悲しみが深かった。最終話が終わった後テレビの前で感じる虚無感がいつまでたっても慣れない。
難民を集めやすいアニメの特徴を以下にまとめた。
日常系作品は基本的に、漫画原作であることが多い(たまに、『GJ部』のようなラノベ原作や『けものフレンズ』のようなゲーム原作、『ビビッドレッド・オペレーション』のようなオリジナルアニメーションもある)。
日常系漫画を抑えるにあたって、とりわけ強い雑誌を以下に紹介する。
まず、まんがタイムきららという芳文社発行の4コマ誌が存在する。キャッチコピーは「ドキドキ☆ビジュアル4コマ誌」であり、いわゆる萌え4コマを始めて専門的に扱う雑誌として2002年5月に創刊された。その掲載作品の多くが今回述べている日常系作品である。
本雑誌には姉妹誌として、『まんがタイムきららキャラット』、『まんがタイムきららMAX』、『まんがタイムきららフォワード』、『まんがタイムきららミラク(2017年休刊)』がある。姉妹誌ということもあり、その内容は似てきている。以下に各誌について簡単な説明をする。
・『まんがタイムきらら』(ゆゆ式、あっちこっち、三者三葉など)
ファミリー向け4コマ誌である「まんがタイム」の読者の平均年齢が上がっていたことから、コミックマーケットに参加するような同人作家を起用し、幼少時代からテレビアニメに慣れ親しんでいた世代をターゲットにした雑誌を企画したことから生まれた。
・『まんがタイムきららキャラット』(ひだまりスケッチ、キルミーベイベー、NEW GAME!など)
今となっては意外であるが、初期の作品は女性のコア層読者を狙った男性キャラクターが多く登場するファンタジー作品が多かった。だが、隔月刊化した頃にはきららとほぼ同じ傾向の作品がほとんどを占めるようになった。
また、創刊当初から積極的に女性作家の獲得をしており、女性的な絵柄や萌えの表現を路線にしている側面もある。そのため、圧倒的に男性の読者が多いまんがタイムきらら及びその姉妹誌において、女性読者の割合が若干高いのが特徴的である(それでも全体の二割ほどであると言われている)。
『まちカドまぞく』や『NEW GAME!』など、最近は特に話題作が多く、個人的に大注目の雑誌である。
・『まんがタイムきららMAX』(きんいろモザイク、ご注文はうさぎですか?、こみっくがーるずなど)
「ドキドキ☆ビジュアル全開マガジン」をキャッチコピーにしている姉妹誌である。ごちうさが載っていると言えばわかると思うが、可愛さ成分が多めな気もする。
実はアニメ化した作品がかなめも、きんモザ、ごちうさ、ステマ、こみがの5作品だけであり、思いの外少なめである。
最近界隈で話題沸騰、アニメ化待ったなしの人気作『ぼっち・ざ・ろっく』の掲載紙でもある。
・『まんがタイムきららフォワード』(夢喰いメリー、がっこうぐらし!、ゆるキャン△など)
他姉妹誌が4コマ誌であることに対して、フォワードはストーリー誌である(4コマでない普通の漫画)。そのため4コマで表現がし辛いシーンも描写できることもあり、SFやファンタジー要素の強く、ストーリーもしっかりした作品が多い。掲載作品の例にある、夢喰いメリーやがっこうぐらし!などが良い例であろう。日常系と呼ぶかどうかが難しい作品が多い。
キャッチコピーは「ビジュアルストーリーコミック誌」。
・『まんがタイムきららミラク』(桜Trick、幸腹グラフィティ、城下町のダンデライオン、うらら迷路帖)
他姉妹誌では日常を描く作品が主流だが、本誌では多様な世界観に基づいた作品を集めており、女の子の可愛さにこだわった、ビジュアルの高い誌面を目指しているのだという。
悲しいことに2017年10月発売の12月号をもって休刊が発表され、連載中の一部作品は他姉妹誌へ移籍された。
以上の作品群をまとめて、きらら系列、きらら作品などと呼ぶことにする。
日常系を考える上で、単行本でもアニメ化作品でも良いので何かしら押さえておくべき作品群である。
他にもニコニコ静画内で「きららベース」と呼ばれるまんがタイムきらら公式チャンネルがあり、きらら作品の一部の試し読みやオリジナルコンテンツが無料で楽しめる。きらら作品を原作で楽しみたい人向けである。
まぁ自分は実物の単行本派であるし、気になった作品はまず買うタイプなのであまり利用はしない。
コミックキューンとは、KADOKAWA・メディアファクトリーによる、2015年8月に創刊された4コマ漫画に重点を置いた雑誌である。キャッチコピーは「あなたのために作った、新しい4コマ誌」。4コマ作品を扱う雑誌であるため、その内容は日常系に分類される作品が多い。
このコミックキューン誌が最近、アニメ化のポテンシャルを十分に秘めている雑誌であると思う。今までには『パンでPeace!』『にゃんこデイズ』『ひなこノート』『ありすorありす~シスコン兄さんと双子の妹~』『となりの吸血鬼さん』の5作品がアニメ化した。
原作の都合上、5分枠などのショートアニメーションになることが多いが(後述)、今後の日常系アニメ界を担う雑誌に是非なってほしいものである。
ちなみに『にゃんこデイズ』が個人的なお気に入り。人におススメするのは『ひなこノート』。
この電撃コミックス作品、今まではそこまで注目はしていなかったのだが、『ガヴリールドロップアウト』『三ツ星カラーズ』を始めとする強い日常系作品をここ最近生み出している。日常系界隈ではまだ、主力な出版ではないかもしれないが、今後の展開には目が離せない。
個人的なこれからアツい作品は、『ひとりぼっちの○○生活』という作品である。アニメ化も決定している。この作品、三ツ星カラーズと同じカツヲ先生が作者であり、ギャグが面白い。加えて双方の作品に言えるのだが、キャラクターの描かれ方が良い。ただ可愛く描かれているだけでなく、一人一人の個性がしっかりしていて想像を超えた動きをしてくれるため、キャラクターのことがますます気になっていってしまう。2018年度はこの2作品を激押ししていくと思うのでよろしく。
(後述:2019春に『ひとりぼっちの○○生活』がアニメ化しました。感想は下の方の6.1で)
世は電子書籍時代、スマートフォンやタブレットを用いて、いつでもどこでも重い本を持ち歩くこともなく、無料でマンガが読めちゃうわけである。このCOMIC FUZは、待望の芳文社による初の公式マンガアプリである。「毎日無料」でマンガが読め、「先生応援機能」もあり、「読み放題プラン」なんかもある。読み放題対象雑誌は、週刊漫画TIMES、まんがタイムきらら、まんがタイムきららMAX、まんがタイムきららキャラット、まんがタイムきららフォワードである。
掲載作品はなんと69種類(2019年5月現在目視による、今はもっと多い)。アニメ化作品の原作はもちろん、原作を集めるのが大変な長期連載作品やかなり昔に連載していた漫画にも出会える。
創刊に伴い、あの『ゆるキャン△』がきららフォワードからCOMIC FUZに移籍された。
個人的には、電子書籍はあまり読まず、紙のマンガを買う際に試し読みで参考にすることが多い。まぁ、電子書籍なりの良いところももちろん知ってはいる。実際、『三者三葉』の電子書籍は半額セールで買ったし(残念ながらCOMICFUZではなくLINEマンガ)、少女・女児向け漫画でどうしても欲しいでもレジには並べないといったときに多少利用している。
COMIC FUZで期待している作品を以下に挙げる。
『夢喰いメリー』
アニメ化したきらら作品ではあるが、20巻超えの原作なかなか手に入れづらい。こういうとき無料で読めるのは強いのではないだろうか。
『はじおつ。』
『アニマエール!』と同じ作者である卯花つかさ先生の作品。欲しいのだが、書店ではどこ行っても見つからず、ネットショッピングくらいしか見当たらない。COMICFUZで読んでみて、気に入ったらAmazonしよう。
(追記:結局紙の方が好きなので普通に紙媒体で買った)
『棺担ぎのクロ。~懐中旅話~』
第一巻は紙媒体で持っている。この間完結もしたし、名作なので、読んでおきたいのだが、所持金は有限であるので以下さっきと同じ。(追記:結局原作を紙媒体で買ってしまった)
その他、昔のアニメ化作品(ドージンワーク、Aチャンネルなど原作もっていないやつ)も同様。
オタク文化を象徴するものであるアニメーション。そのアニメーションにも様々な形態がある。
この章では、特にショートアニメーションと呼ばれるものと日常系の相性を見る。
ショートアニメーションとは、その名の通り通常のアニメーション(30分の放送枠)と比較して放送時間が短い作品(2分~15分が多い)のことを指す言葉である。
オチを短時間で見せることを目的としているものや、演出・表現方法が特殊なものが多い。
その内容は、日常系・ギャグ系だけでなく、バトル系や恋愛モノなど多岐にわたる。
ショートアニメーションには、TVの放送枠が用意されているものの他に、
などがある。加えて、サイレントアニメ、クレイアニメ、FLASHアニメ、自主製作アニメなどもショートアニメーションに含まれる。これらのことからもわかるが、ショートアニメーションは非常に多くのアニメを指す言葉でもある。
最近はTwitterなどでショートアニメを発信しやすい環境も整っていることも特徴的である。
日常系作品はその原作での構成の都合上、30分アニメ化が難しい場合も多い。そのようなときにショートアニメーション化は有効である。
ショートアニメーションの長所
ショートアニメーションの短所
日常系ショートアニメーションの例
・『ヤマノススメ』
アーススターコミック原作の、女の子だけのゆるふわアウトドア作品。第一期の時は3分アニメであったのだが、好評だったため、第二期では15分アニメに拡大し、二クール分放送された。ショートアニメーションでここまで人気が出た例は他ではあまり見られない。
2017年にはOVAが劇場上映されたり、2018年夏には第三期の放送もしていたりとまだまだアツい作品である。
・『わかば*ガール』
原作は『きんいろモザイク』の原悠衣先生、脚本は『ラブライブ!』シリーズの花田十輝さんという豪華なラインナップの作品。日常系作品の教科書的な安定感のある作品。
最近のショートアニメーションを抑えるためのキーワード
・コミックキューン
3.2で述べた通り、ショートアニメーション化をするポテンシャルを十分に秘めている4コマ漫画専門誌である。
・アーススターコミック
『てーきゅう』や『ヤマノススメ』などの作品が掲載されている完全無料のWEBコミック。
現状コミックキューンよりもショートアニメ化の実績は多い。
・ULTRA SUPER ANIME TIME
テレビの30分枠を利用して、三本のショートアニメーションを放送していたアニメ枠の名称。『わかば*ガール』や『うーさーのその日暮らし』、『石膏ボーイズ』などの作品を上映していた。
2015年7月~2016年6月まで放送していたが、最近は動きが全くないのが悲しい。
以上をまとめると、ショートアニメーションの強みの一つはその手軽さであると思う。気になる作品があれば、是非観てもらいたい。
漫画・アニメにおける日常系があれば、ゲームにおける日常系も考えることができるのだ。
きらら作品の展開として特筆すべきことの一つにゲーム展開、きららファンタジアが考えられる。
まんがタイムきららの人気キャラクターたちがRPGの世界に大集合! きらら作家人が描く、マンガのキャラ&ゲームのオリジナルキャラが織りなすキュートな日々と壮大な冒険ファンタジー! あなたの毎日が「きらら」でいっぱいに! という宣伝文が全てを物語っている神ゲーム。通称「きらファン」。
ジャンル : 「まんがタイムきらら」オールスターRPG
プラットフォーム : iOS・Android
開発 : 株式会社ドリコム
基本無料・ゲーム内課金あり
2017年12月11日配信
今までは、『ご注文はうさぎですか??Wonderful party!』や『ミラクルガールズフェスティバル』を始めとするゲームソフトなど、日常系作品がゲーム化すること自体はあったが、このようなきらら作品全般として一つのゲームになることは無かった。
作品の垣根を超えたキャラクター同士のつながりや原作者ががっつり監修するストーリー、描き下ろしのかわいいイラスト、毎日やりこめるゲーム性など魅力的な要素が多い。
『ハナヤマタ』や『桜Trick』のように原作は終了してしまった作品でも、きらファンに追加されている作品群もある点も魅力の一つである。その作品に対する気持ちのロスが少しでも軽減されることにより、難民の増加を食い止める働きも担っていてほしい。
現在(2020年4月)参戦している作品は、ひだまりスケッチ、ゆゆ式、Aチャンネル、きんいろモザイク、がっこうぐらし!、ステラのまほう、NEW GAME!、うらら迷路帖、キルミーベイベー、桜Trick、ブレンド・S、夢喰いメリー、スロウスタート、ゆるキャン△、ハナヤマタ、こみっくがーるず、あんハピ♪、けいおん!、はるかなレシーブ、ご注文はうさぎですか?、アニマエール!、三者三葉、GA 芸術科アートデザインクラス、棺担ぎのクロ。~懐中旅話~、まちカドまぞく、はるみねーしょん、幸腹グラフィティ、恋する小惑星、球詠(内定)、きららファンタジアである。太字はアニメ化していないきらら作品(漫画)である。
故に残りの作品は、わかば*ガール、城下町のダンデライオン、あっちこっち、かなめも、ドージンワーク(、おちこぼれフルーツタルト)のみである。
現在参戦している作品は、ひだまりスケッチ、ゆゆ式、Aチャンネル、きんいろモザイク、がっこうぐらし!、ステラのまほう、NEW GAME!、うらら迷路帖、キルミーベイベー、桜Trick、ブレンド・S、夢喰いメリー、スロウスタート、ゆるキャン△、ハナヤマタ、こみっくがーるず、あんハピ♪、けいおん!、はるかなレシーブである(※古い情報である。最新は下の追記群を参照)。
加えて、2018年10月31日に放送された「明日も!きららファンタジア~参戦発表SP~」ではアニマエール!、ご注文はうさぎですか?の参戦も発表されたため、現在21作品が参戦していると言える。いやー、ついにごちうさが参戦してしまった。ごちうさまで石貯める勢はうっきうきだろう。僕は石を貯められない病気を患っているのでアニマエールとごちうさ参戦にかなり焦りを感じている。
逆に残りは、三者三葉、わかば*ガール、城下町のダンデライオン、幸腹グラフィティ、あっちこっち、かなめも、GA芸術科アートデザインクラス、ドージンワークである。なんだかんだでもう半数以上が参戦している。
(追記)諸々参戦発表されて、残りは、わかば*ガール、城下町のダンデライオン、幸腹グラフィティ、あっちこっち、かなめも、ドージンワーク(、恋する小惑星、まちカドまぞく)のみである。
アニメ化さえしていない「棺担ぎのクロ。~懐中旅話~」(きよづきさとこ先生)の参戦には驚きが隠せない。取り敢えず原作の1巻を買ったけど、まぁ続きが気になっちゃうよね。
(追々記)諸々決まって、現在
「ひだまりスケッチ、ゆゆ式、Aチャンネル、きんいろモザイク、がっこうぐらし!、ステラのまほう、NEW GAME!、うらら迷路帖、キルミーベイベー、桜Trick、ブレンド・S、夢喰いメリー、スロウスタート、ゆるキャン△、ハナヤマタ、こみっくがーるず、あんハピ♪、けいおん!、はるかなレシーブ、ご注文はうさぎですか?、アニマエール!、三者三葉、GA 芸術家アートデザインクラス、棺担ぎのクロ。~懐中旅話~、まちカドまぞく、はるみねーしょん、きららファンタジアオリジナルキャラ」
が参戦中である。
残りは、わかば*ガール、城下町のダンデライオン、幸腹グラフィティ、あっちこっち、かなめも、ドージンワーク(、球詠、恋する小惑星、おちこぼれフルーツタルト)のみである。最新作の登場は決定的であるが、昔放送の作品群の参戦はなかなかタイミングは難しいだろうか。ダンデライオン、あっちこっち辺りは近日新刊も出るし来てくれないだろうか。
(追々々記)2020年4月現在、残りは、わかば*ガール、城下町のダンデライオン、あっちこっち、かなめも、ドージンワーク(、おちこぼれフルーツタルト)のみである。
別ページ、コラム「きららファンタジア 30講」にて公開中。なんやかんやしっかり書いたし、たまに更新してる。
2009年2月ニンテンドーDSソフトとして発売。
軽く調べた感じ、『けいおん!放課後ライブ』(PSP、2010.9)や『GA 芸術家アートデザインクラス Slapstick WONDERLAND』(PSP、2010.7)といったきらら系ゲーム群の中で最古であること(正確ではない、もしかしたら違う)と、少し前にAmazonで手に入れたということもあり、紹介をしようと思う。
「課題のために1年間を振り返る」というテーマのもと、カレンダー上をすごろくに見立て、4月から翌年3月までの1年間を追体験するバラエティーゲームである。「ひだまりスケッチ」シリーズの第二期(ひだまりスケッチ×365)までのストーリーが取り上げられている。第三期(ひだまりスケッチ×☆☆☆)以降で登場する乃莉となずなは名前のみの登場である。
「ゆの」「宮子」「沙英」「ヒロ」の4人がプレイアブルキャラクターであり、総数250以上のミニストーリーや10種を超えるミニゲームなど意外とやりこむことができる。何より日常系作品特有の雰囲気にどっぷりと包まれることができるのが良い。
ひだまり好きは持っておこう。
ごちうさの第二期『ご注文はうさぎですか??』のゲーム化であり、2016年3月3日にPS VITA向けに発売された。主人公ココアちゃんがチノちゃんの誕生日をお祝いするというなんともハートフルなストーリーであり、プレイヤーはココアちゃんになって喫茶店のアルバイトをするというアドベンチャーゲームである。
ギャルゲー的なノベルパートとアルバイトパートに分かれており、単調なアルバイトを幾度もさせられるのが冗長である。エンディングがまあまあ豊富で、チノ・リゼ・千夜・シャロそれぞれのグッド・ノーマルエンド、全員ルートの全部で9種類(恐らく)のエンディングがある。
横浜らしんばんでフィギュア未開封特装版2200円という大特価で思わず買った。
チノちゃんのお父さん、タカヒロさんの「このゲームは、君がココア君になって、友人達と仲良く日々を過ごすゲームだ。」という衝撃的なセリフから始まるゲームであり、もともと存在は認知していたが、敗北者であるから今まで持っていなかった。
プレイしてみた感じ、特別長くもなく、短すぎず、そこそこ良い感じであった。ストーリーがフルボイスであり、アニメ展開が少ない中でもごちうさの世界観に触れることができる点は高評価できる。しかし、上記したようにアルバイトパートが単調で少し微妙だったことは残念である。
僕は定石通りチノちゃんから攻略しようと思ったが、シャロちゃんがかわいくて気が付いたらシャロルートに進んでいた。
今まではアバウトな解説であったが、ここでは具体的な作品を扱い、一つ一つの作品に点数とコメントをつける。
6.1では僕が今まで観た日常系アニメーションを基本的にすべて網羅しており、正直割と出来が良いんで読んで欲しい。
6.2では、その中でも特に述べたいオススメを紹介している。
日常系アニメーション作品簡易評価ページにて公開中。
日常系アニメーション作品ピックアップ評価ページにて公開中。
今度は漫画版の日常系作品におけるオススメを紹介する。原則として、アニメ化していないやつをメインで紹介したい。
6.1のように本棚を漁って全部の作品を書いても良いっちゃ良いんだけど、単純に量が多いのと、新刊の更新などが大変そうなのでそれはいったん保留。
日常系漫画作品ピックアップ評価ページにて公開中。
以上、日常系とは何たるかを述べてきた。この章は、コラムを書き始めた2018/04/16から、ひとまずコラム完成した2018/11/10までの所感を述べたものである。
完成といっても、6.1、6.2、7.1は常時更新しているし、時々記事の修正や付け足しもしているので終わったわけではない。
実は今年(2018年)、まんがタイムきららは独立創刊15周年を迎える。
それを記念して、11月にはまんがタイムきらら作品初の展覧会『まんがタイムきらら展』がアーツ千代田にて開催される。そこでは、まんがタイムきららと姉妹誌を彩ってきた作品から80にも及ぶ作品が集められ、描き下ろし漫画とイラストが展示される。
そのテーマは、「夢」「希望」「勇気」「ときめき」であり、輝かしいものを届ける雑誌でありたいという思いが込められている。
現在特典付き前売り券も販売しているのでよろしく。
以上より、今日までにまんがタイムきらら作品は、日常系を世に広めることに関して十分な貢献をしたと考えられる。
そうなったのも、きらら編集部や原作者、アニメ制作陣の努力や想い、時代や読者のニーズなど様々な要因があるだろう。
私たちは日常系作品を観て、可愛さを感じ、癒される。その本質はキャラクターの可愛さや愛おしさといった魅力やストーリー展開や美術描写といった雰囲気感などにあると考える。現代の忙しい毎日を忘れ、いつでも帰ってくることのできる居場所こそがきらら作品だと考える。
今後はごちうさやゆるキャン△の続編は決定したが、それ以外の発表はあまりない。具体的には次の冬アニメにはきらら枠の作品はない。これからの展開が期待される。
とか思っていたら、まんがタイムきららキャラットの3号連続重大発表(3~5月号)にて、『まちカドまぞく』『恋する小惑星』『おちこぼれフルーツタルト』のアニメ化が発表された。『まちカドまぞく』と『おちこぼれフルーツタルト』は連載期間的にアニメ化の予想は容易にできていたが、『恋する小惑星(アステロイド)』は現在単行本が1巻しか出ていない状況でのアニメ化で大変驚いた。『おちこぼれフルーツタルト』は『ハナヤマタ』と同じ浜弓場双先生が原作を務めるが、きらら作品内で2本アニメ化を達成した原作者は初である。(きんモザとわかば*ガールの原悠衣先生も同様の状況だが、超厳密にはわかば*ガールがきらら作品ではないという考え方のもと。)(もちろん、ドージンワーク・アホガールのヒロユキ先生のように日常系作品を2作以上アニメ化させた先生はいる。)
このアニメ化は日常系・きらら系考察において非常に意味のあることであると思う。僕は全部推したい。
このコラムの制作には、原作やアニメの他にも、公式サイトや作者のTwitter、はたまたWikipediaまでを参考にしています。この記事を悪用をしないようにというのはもちろんのこと、全てが正しいとは保証できないのでお気を付けください。
また、記事内の所感は全て僕個人の感想です。
アダルトゲーム考察
日常系の歴史にも書いたように日常系の生まれるきっかけの1つとなったのが所謂エロゲである。最近『ネコぱら』とか『しゅがてん』とか良い感じのスケベゲームをやってきているのでレビューを書きたいのだが、流石にR18をサークルのサイトで書くのは憚れたのでお蔵入り。
日常系クロスレビュー
共通の作品に対して、複数人でコメントを書くのとかやってみたい。没ネタになっている理由としては他の人に声をかけていないだけである。サークルの人、誰か書きませんか?
日常系漫画作品簡易評価
6.1の漫画版である。本棚をひっくり返して書いても良いが、単純に量が多いのと、新刊の更新などが大変そうなのでいったん保留。
この章から実質的なコラム第二部の始まりである。
§1~8まででは語りきれなかったことを徒然なるままにしたためていきたい。
日常系作品の制作に特化したアニメ制作会社はあるのだろうか? あると良いね。
以下では、日常系作品を代表して全きらら作品の制作会社の一覧を示すので、傾向の把握と対策を行いたい。(下表にて「製作会社」と誤字をしているが、たいした問題ではないのでそのままにする(直すのが面倒)、また、おちこぼれフルーツタルトはコロナにより秋に延期になったがこれも直すのが)
上表より動画工房さん・J.C.STAFFさんが4つ、SILVER LINKさん・A-1 Picturesさん・AICさん・シャフトさん・キネマシトラスさん・Studio五組さん・feel.さんが2つ、その他の制作会社さんは1つのみを担当している。
トップの2社が日常系作品に強いように見えるが、実際には日常系に限らず様々な有名アニメーションを制作している会社であるので、たまたま日常系作品も制作しており、たまたま他社よりも多く担当したことがあると考える方が自然であろう。
冒頭の質問の結論を言うと、日常系作品特化のアニメ制作会社なんてそんな都合の良いものはない。日常系作品は、制作会社というよりは監督とかキャラデザとかシリーズ構成や音響監督とかによるんじゃなかろうか。
とは言いつつも、『動画工房』さんが強い傾向があるということを覚えておこう。動画工房さんが作った日常系作品は、
放課後ていぼう日誌、恋する小惑星、ダンベル何キロ持てる?、世話やきキツネの仙狐さん、私に天使が舞い降りた!、アニマエール!、うちのメイドがウザすぎる!、干物妹!うまるちゃん(1,2期)、NEW GAME!!(1,2期)、ひなろじ、ガヴリールドロップアウト、三者三葉、月刊少女野崎くん、未確認で進行形、恋愛ラボ、まんがーる!、GJ部、ゆるゆり(1,2期)
である。タイトルだけ見てもワクワクドキドキが止まりませんね!!!!
この節でも前節の表を参考にする。
日常系に特化したアニメ制作会社があるかどうかは微妙なところではあるが、日常系に特化した監督さん・シリーズ構成(脚本)さんはいるんじゃなかろうか。
例えば、表によく出てきた志茂文彦さんは萌えアニメを得意とする脚本さんであり、『ダンベル何キロ持てる?』や『りゅうおうのおしごと!』など多くの萌えアニメのシリーズ構成を担当している。(もちろん、『CLANNAD』や『ココロコネクト』など日常系に関わらず活躍している凄い方である。)
一方、待田堂子さんのように日常系に限らず多くの場面で活躍されている(『The IDOLM@STER』や『棺姫のチャイカ』など)シリーズ構成の方は必然的に日常系の代表作も多くなるだろう。
結局は人によるので、気に入った作品やエピソードがあれば、そこから担当した人を調べていくと新たな作品との出会いにつながるだろうと思う。
他にも、『がっこうぐらし!』の海法紀光さんのようにシリーズ構成を原作者が担当しているところや、『恋する小惑星』と『私に天使が舞い降りた!』のように監督・シリーズ構成・音楽・制作会社が全て一致しているところなど特徴的なところもある。
アニメと言えば声優さんでしょう。
僕の好みをただ書き記すだけにしようかと思ったが、ひとまず客観的事実をまとめる程度にした。
上の表は各きららアニメのメインキャラを務めた声優さんを記述している(古い順、二期以上あるものは古い方を選択している)。サブキャラまでは書ききれなかったので自分で調べてもらいたい。
いや^~時代を感じる。
皆さん知っている声優さんはいただろうか。まあ少なからずいるでしょう。あと、当然ながら男性もいる。
気になった作品があれば観て下さい、お願いします。
アイマス声優は声優界の公務員と言われるが、そんな感じできらら声優というレッテルが生まれたりしないだろうか。生まれてほしい。定義はきららファンタジアに参加している声優さんとかで。
日常系作品に関するクイズ、特に「まんがタイムきらら」と「ご注文はうさぎですか?」に関するクイズを作成した。目指せ満点!
問題はこちら。
解答・解説はこちら。
問題はこちら。
解答・解説はこちら。
今まで日常系作品について徒然なるままに書いてきたが、書いている人が卒業するので当コラムの方も完結させよう。まあ §8 で一回まとめを書いているので、内容が被らないようにゆるりとまとめる。
日常系作品を総括する上で様々な項目をランキング形式でまとめていく。
このランキングは一般論では決してなく、100%僕の思うところを好き勝手に書いているだけである。
コラム上で散々書いてきたことであるが、僕はかわいいものと雰囲気感を日常系作品に求める。ここに示す3作品は中でもズバ抜けた魅力を持つ作品である。
1位のわたてんと2位のひなろじは特にかわいさに重点を置いた作品である。ひなろじの方はトレーディングカードゲーム『Luck & Logic』の世界線の話であるが、無知でも全く問題ない。僕もラクロジはほぼ知らない。脳死で観れるので、どうしても辛いときもそうでないときにも摂取しましょう。僕も社会人生活が辛くなったら見返そうと思う。なんならこれを書いている今(三月後半)、もう既に辛いので見返している真っ最中である。そして、百合です、素晴らしいね。
3位の『三ツ星カラーズ』は雰囲気の良さが強い。上野が舞台なので背景とか結構力入っている。聖地巡礼も楽しかった。また、ストーリーの方は好き嫌いが分かれがちではあるが僕は好き。クソガキとよく言われるが『苺ましまろ』とか『みつどもえ』の方がよっぽどクソガキなので、本作はガラスハートな僕でも気にならない程度のクソガキ入門(僕はカラーズはクソガキじゃない派所属なのでそもそも無用な議論)。
下手に内容に触れるとネタバレをしかねないので、まずはあなたがこれらを観ましょう。そしたら "理解(わか)り" ます。
解説不要。世間的評判も良く、純粋に面白い作品たちである。
3位ゆるキャン△の聖地巡礼は超楽しいのでおススメ。ただし、キャンプをするときは相応の準備をしないといけないのでマナーを守って頑張りましょう。僕は温泉行って観光して美味しいもの食べた程度。
好きな曲は無数にあるので、衝撃を受けたという意味でこれら楽曲を紹介する。
3位はまちカドまぞくエンディングの『よいまちカンターレ』。この楽曲は、原作者の伊藤いづも先生自身が作詞をするというユニークな手法で作られた楽曲である。原作者さんが何を考え、世界がどう見えているのかをいつもと違う視点で触れることができる点が良い。
2位の『あ・え・い・う・え・お・あお‼』、1位の『PUNCH MIND HAPPINESS』はヤバい。僕には音楽の知見がないので専門的なことは言えないが、曲調や歌詞が他とは一線を画しており、聞いてて明るい気持ちになれるだけでなく、オープニングからグイっと作品の世界に引き込まれる。
これらは僕が日常系作品を探求するようになったきっかけの作品たちである。
3位『絶対☆霊域』は初めて(初めてじゃないかもだけど)読んだ萌え4コマ。独特の空気感とギャグが超面白いので好き。この作品以降、同じ作者さんの漫画は全部揃えてる。
2位の『あか☆ぷろ』はあまり知名度が高くないだろう。この作品は『らき☆すた』の原作者・美水かがみ先生がキャラ原案を務める漫画作品であり、賑やかな三姉妹のたわいもない日常を描いている。現在は完結しており、全2巻が発売されている。これの原作1巻で、末っ子・灯ちゃんの前髪がかわいい感じになるシーン(読めばわかる、なぜ読まないんだい?)で僕はタヒんだ。かわいいものにあそこまで衝撃を受けたのは初めて。そして性癖が歪むきっかけになったと自己分析している。
1位のごちうさは、高2のときアニメ放送よりも前にクラスメイトから教えてもらった作品であり、少し読んだ直後に原作を買い何周も読んだ(当時はまだ2巻とかだった気がする)。かわいさと雰囲気はピカイチ。ポテンシャルは当時から十分であったが、まさかここまで有名になるとは。アニメ化による新たな表現技法――動く映像、BGMや声優さんなどにより、ごちうさとしての世界観がより精錬されたとすっごく感じる(アニメ化により、アニメと原作の雰囲気がお互いに近くなったというか、それがごちうさの世界観なのかというか)。
1位の『まちカドまぞく』は2019年にアニメが放送され、二期放送も決定している、現在最も勢いのあるきらら作品の1つである。もちろんアニメ版もかなり良くできているのであるが、原作の完成度の高さにも目を見張るものがある。4コマ作品でありながら、ストーリーに重点を置いているため、話のテンポも良い上、純粋に面白い。また、作者さんが細部の書き込みに拘りと遊び心を持っており、重要アイテムや過去登場した道具がしれっと描かれていたりとその点に着目してみるのも面白い。何度読んでも面白い、非常にコスパが良い作品である。
2位『ご注文はうさぎですか?』は絵が綺麗でかわいいし、意外にもギャグのキレもある。そして、かわいいいいい。3位『ゆるゆり』はギャグ要素と思い出したかのような百合要素が良く、他にも漫画として色々と完成度が高い作品。
1位きららキャラットは昔から面白い作品も多いし、アニメ化実績も多い。代表作が気になる人は調べよう! 上の方の3.1にも書いてあるぞ(HTMLいじらないといけなくて面倒なのでリンクは省略)!
また、最近はきららMAXでも面白い作品が増えてきた。アニメ化していない作品たちが特に。一個下の12.1.8に作品例がある。
3位のきららフォワードはきらら系じゃなく、キューンやだいおうじとかでも良かったんだが、きらら作品というレッテルとコンセプト上、ストーリー誌のきららフォワードが安定していると判断。
ガチで面白いと思った作品を書いているというのもあるが、ここに書いておいた作品がもし本当にアニメ化すれば相当ドヤれると思ったので書いた。
日常系のプロ(自称)が真面目に選んでいるので、是非読んでみてください。何作品かは7.1でも紹介している。
この枠にノミネートするくらい好きな作品は他にも多々あるけどアニメ化可能性との天秤にかけた結果、上記の作品たちを推薦することにした。ノミネート例『ぬるめた』『むすんで、つないで。』『ねことちよ』『ななどなどなど』。
きらら作品しかないのは、自分の知識の自信のあるところがきらら作品だけだからである。
僕は日常系作品にかわいさをまず求める。かわいいことは日常系であるための十分条件である。そして、僕にとって日常系作品は忙しい(まだ忙しくない)日々の極上の癒しである。
このように考えるようになったのは、12.1.5で示した作品たちがきっかけとなり、無数の作品たちを読み、観て、聞いて、触れてきたことにより養われた感性である。当然、最初からこうではなかった。実際、僕がオタク趣味にハマったきっかけは中学時代に知った『エヴァンゲリオン』であり、周りで流行っていた『バカとテストと召喚獣』や『夜明け前より瑠璃色な』とかを嗜むオタクから始まった。脱線しつつあるが何を言いたいかというと、自分の好きなものをとことん突き詰めていくのは面白いことであり、自分の人生に彩を与える一要因になれば素晴らしいことである。
もちろん、何かを突き詰めるということは趣味の世界でも大変であると感じる。例え、そのジャンルが好きだったとしても、何か気に入らないことが続いたり、他の興味対象が現れたりしたら、触れることに対する面倒さとか飽きとかは訪れるだろう。僕も最初のうちはロリ巨〇があんまり好きではなかった(今は好き!)。そういったときは、趣味の世界なんだし無理なんかせず、自分の欲する美味しいところだけ触れ続けたら良いじゃないかと思う、別に学校の勉強じゃない訳だし。作品を消費する義務感で行動するのではなく、楽しむ気持ちをメインにして、自分にとってのアドを稼いでいったら、作品にも自然とのめりこんでいくだろう。そして、それが行き過ぎると(良い意味で)、趣味を極めるという状態になっていくんだと考える。
面白くもない文章を長ったらしく書いたので3行でまとめると「僕は日常系作品が好きである。もし皆さんにも好きな作品があれば、是非それを楽しもう。そうすることで日々の生活が豊かで実り多いものになるだろう。」ということ。
しっかりしたあとがきを書いたので後は好き勝手書こう。
僕の最も好きなキャラの一人に、ジャベリンちゃん(アズールレーン)がいる。外見・性格・声・存在、すべてにおいてかわいすぎて最高。少し前にYoster(アズールレーンつくってる会社)の公式通販から待望のジャベリン抱き枕カバーが発売されたのだが、情報の出し方があまり上手ではなくて、「発売前日の夜の生放送で急遽発売発表→翌朝10時に発売開始→すぐ売り切れ」って感じで情弱の僕は買えなかった。当然Twitterでの抱き枕カバーに関する告知はなかった。細かいところにもっと言いたいことはあるが、とりあえず早く再販してください。ただし、平日発売だとお仕事(していたら)で無理なので土日に再販してください。
最近オンゲキという、SEGA開発のアーケードの音ゲーにものすごくはまっている。僕自身音ゲーの腕前はへなちょこだが、ゲームアクションの面白さとオリジナルキャラの魅力に魅了されていく中でめっちゃやっていたら、腕前も少しずつ伸びていっているのでマジ楽しい。音ゲーとしても楽しいが、それ以上に僕はキャラゲーとしてキャラを愛でることに重点を置いている。このゲームにはガチャがあり(アーケードゲームでガチャってなんのこっちゃかもしれないがやればわかる)、手に入れたカードを印刷できるのでそれを集めるのが日課。
魔法少女育成計画の新刊が出たので読んでる(Web投稿ストーリーの書籍化だけど)。日常系全く関係ないけど、かなり好きな作品。本を読む手が止まらない。
このコラム作成の際、このコラム自身を循環参照して記事書いているところもあったり。だってこのコラムが一番いい感じにまとまってるんだもの。
卒業したら更新しないつもりだったけど、このコラムに未練があるのでたまに修正したりもするかも。
以上。
著者:
Harvest/サブカルチャー研究会 四代目会長 るさてぃーな